弧月爆裂日記追憶編#3

天昌８８４年１０月６日　くもり

西のほうに枯れ谷と呼ばれている場所があるらしい
そんな話を聞いた俺はナイフ片手に向かってみることにした

道中の魔物に襲われたりしながら西へ向かうこと少し
水の沸いている場所へとたどり着いた
あたりにははじめて見る水勢の化け物等がいたので手を出すことに
そうこうしているうちに時間はあっという間に過ぎていった
そんな折、俺に声をかけてくる者がいた
バストゥークの鉱山区に多くすむ種族のガルカだ
俺はいまだ自分以外の冒険者と係わり合いを持ったことはなかったのだが
そのガルカは自分と一緒に経験を積まないかと誘ってきた
ガルカの出した提案に俺は飛びついた
そのガルカは冒険に慣れているらしく俺にコンシュタット高地まで出ようと申し出た
先達には従えとの言葉を思い出し俺は頷きそうしてコンシュタット高地までの遠出が始まった

天昌８８４年１０月７日　はれ

歩くこと１日
俺とそのガルカはグスタベルグを横断しコンシュタット高地へとたどり着いた
はじめて見るコンシュタット高地は目に鮮やかな印象をもたらす緑で溢れていて
俺の心を弾ませた
ガルカは俺を先導しやや狭い広場まで連れて行くとそこにいたワーム族を狩ると説明した
ここ、コンシュタット高地のワームはグスタベルグのものより凶悪らしい
そんな話を聞きながら俺たちは順調に狩を続けていった

天昌８８４年１０月８日　はれ

順調な狩であったがさすがに丸一日戦い続けては疲れる
そろそろ街に帰りたいということを伝えるとガルカは了承し
俺に人肉色をした貝を渡してきた
リンクパールと呼ばれるものでこれを通じて冒険者達は連絡を取り合っているらしい
そして俺と友達になろうと手を差し出してきた
俺はその手を取り
そしてはじめての冒険者の友人と仲間ができた