弧月爆裂日記追憶編#2

天昌884年１０月３日　くもり

腰の痛みも昼前には取れてきた
周辺の怪物どもの相手をするのも少し慣れてきたので
少々遠出をしてみることにしよう

・・・そういえば港にある酒場でトカゲを狩るのがいいと勧められたな
見かけたら狩ってみる事にしよう
そう考えていると近くにトカゲの姿を発見した
見るからに邪悪そうな面構えをしている
背後からこっそり近づいて先手を打ってみることにする
・・・硬い
蜂なんかとはぜんぜん違う
毒の息等も吹きかけられたがなんとか倒しきる
戦いが終わった後
休息をとろうとしようとするも休めない
それどころか体から力が奪われていく！
さっきの毒か・・・
街に帰らなくては・・・
という所で意識が暗転する
死が迫ってくる

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気がつけば俺は商業区にある水色の淡い光を発する巨大なクリスタルの前に立っていた
死んだと思ったがどういうことなんだろうと首をひねっていると
近くにいた冒険者から認可を受けた冒険者は完全に死亡する前に自分の定めた地点（HPというのだそうだ）に
戻れる術をかけられているらしい
どういう理屈かわからないがきっとすごい魔法なのだろう
そう興奮しながら俺はモグハウスに戻り眠りについた

天昌884年１０月４日

自分の身の安全がある程度保障されていると知った俺は
朝からトカゲにリベンジすべく（まあ、相打ちといえば相打ちなのだが）
街の外へと向かった

天昌885年１０月５日

・・・昨日だけでトカゲの毒のせいで４度も街に戻された
酒場で聞いたあの話は罠だったに違いない
俺のような初心な冒険者を騙しているのだろう
都会は恐ろしい